コンセプト
コンサルティング工房 MOU
工房主ごあいさつ: 2012年1月1日
年の初めに「工房主ごあいさつ」を書き始め、はや4回目を迎えることが出来ました。これもひとえに、私を支えてくださる皆さま方のおかげであると、深く感謝しております。
●本年の重要課題: 時 間
【慣れの恐さ】
旧年に発生した東日本大震災、および原子力発電所の事故を通して、私たちは「慣れ過ぎてしまうことの恐さ」を身に染みて知りました。
安全に暮らしていけることに「慣れ」が出てくると、予防策(事前策)を立てるときに「まさか、そんなことは起こらないだろう」という油断が生まれますし、対策(事後策)を立てるときに目先の手直しで安心してしまい、根本原因に向き合うことを避けてしまうというミスが起こりやすくなります。
【時間に対する慣れ】
企業や自治体の組織運営に目を向けた場合、この「慣れ」がそろそろ目立ち始めていると思われます。
たしかに資源(電気)のムダ使いに対する慣れについては、大震災後には意識が大幅に改善されて、節電という形で具体的な成果が挙がりつつあります。
しかし、本当に改善すべきもうひとつの「慣れ」は、「時間に対する感覚の慣れ」であり、これを短期的には重点的に改善していく必要があると考えています。
話としては単純明快です。営業担当者であれば、例えば4回の訪問で成約しているのであれば、3回で成約できないかを工夫することです。事務担当者であれば、5時間かかっている業務を4時間で済ませ、残業を減らせないかと工夫することです。
【経営資源としての時間】
このように書くと「今でも最大限の努力をしているのに、これ以上の負担はごめんだ」という意見が必ず出てくるでしょう。
そこでお考えいただきたいのは、売上増加や業務改善を「ヒト(人材)・モノ(設備)・カネ(資金)」といった三大経営資源の投入で実現しようと図れば、とてつもない負担が組織にのしかかり、その負担は形を変えて社員・職員の身に降りかかってくるという事実です。
売上増加や業務改善を、ちょっとした意識の改革と行動の改善で実現することができれば、負担はごくわずかなもので済み、組織にとっても社員・職員個人にとっても負担どころか逆にプラスとなるのです。
今年は、コンサルティングや研修業務を通して、新たな経営資源としての「時間」を見直し、最小限のリスクで最大限の成果を挙げることのできる組織力の構築に注力したいと考えています。
こうした動きは20年ほど前に「時短」というテーマで流行りましたが、今回はさらに現在の時勢に合わせ、「ロジカル・シンキング(論理的思考力)」のノウハウをベースに据えながら実践的なものに仕上げてまいります。
ご参考: 雑記帳(2010年9月)業務の効率化やスケジューリングに必要なこと
●最後に
2012年は、旧年からの流れで「震災からの復興」「TPP問題」「財政問題」等と政治・経済・国際情勢は、まさに“待ったなし”の一年となるでしょう。
この流れは民間企業や自治体にも大きくのしかかってくるでしょうし、だからこそ私たちは「時間」の大切さとコントロールの仕方について再認識する必要があります。
MOUは、皆さまの組織力強化や業務改善に少しでも寄与できますよう、引き続きプラス思考・ポジティブシンキングで邁進してまいります。
本年も何卒、よろしくお願い申し上げます。
マーケティングオフィス・ウラベ 工房主 占部
正尚
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